病気について知る病気の解説

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)性骨関節症とは

2023年7月7日

掌蹠膿疱症は手のひら(手掌)や足の裏(足底から踵(かかと))に水ぶくれ(水疱(すいほう))やうみ(膿疱)がくり返しできる病気です。手のひら、足の裏以外にも、すねや肘、頭などに症状があらわれることもあります。また、爪が変形したり、骨や関節が痛んだりすることもあります。掌蹠膿疱症の重要な合併症として10~35%に、骨と骨、骨と腱(けん)がくっつきあうところ(関節や付着部)や骨そのものに炎症が起きて激しい痛みを伴う「掌蹠膿疱症性骨関節症」があります。好発部位として、胸骨と鎖骨といちばん上の肋骨、上下の胸骨の結合部に起こることが多、首の付け根や胸に激痛が走り、心筋梗塞や狭心症と間違えられることもあります。他に、背骨や腰の骨、手足の骨にも炎症を生じることがあり、患者さん自身はただの腰痛と勘違いされることもあります。患者さんによっては皮膚病変より、この関節症状が先にあらわれることがあります。掌蹠膿疱症性骨関節症に対しては、皮膚病変に対する治療とは別の治療が必要になりますので、気になる関節や背骨の痛みがあれば皮膚科医に伝えるようにしましょう。また、関節の痛みで整形外科医に診てもらう場合も、掌蹠膿疱症にかかっていることを伝えましょう。